40周年記念&復刻版:Basel World 2009
”やっぱり”と言うか、どうせやるだろうなぁと思ってたけど、OMEGAはSpeedmaster Professionalに、Apollo11 40th Anniversaryの限定モデルを出してきた。
http://journal.mycom.co.jp/photo/news/2009/03/28/015/images/004l.jpg
文字盤に記念のメダリオンが付いているとか、スピードマスターのコレクターには受けも良いのだろうが、どうせ中身の機械はCal.321ではなく現行のCal.1861だろうから、毎度のことながら全く興味は沸かないのである。
その代わりと言っては何だが、OMEGAではこんなモデルも出してきた。
Seamaster Ploprof 1200M
http://journal.mycom.co.jp/photo/news/2009/03/28/015/images/005l.jpg
1970年に発表された、600m防水仕様のSeamaster Ploprofの復刻版で、防水性能を2倍の1,200mにまであげたモデル。
なぜ1970年のモデルを今年復刻させたのかは不明であるが、個人的にこっちのほうが俄然興味津々なのである。
オリジナルのPloprof 600は、25年以上も前の雑誌で見たことがあるが、復刻版は当時のオリジナルデザインを忠実に再現しており、いい感じで当時の特徴的なラグレスケースの雰囲気を良く醸し出している。
今年一番の注目かな。
1988年のSpeedmaster Professional ST1450022。
スピードマスターの3重構造ケースは、もともとシーマスターの防水ケースを流用したもの。
シーマスターも古くからダイバーズウォッチの代名詞である。
続いて、もはやLVMHに買収されて経営がすっかり変わってしまい、個人的にはあまり好きではなくなってしまったZENITHであるが、こっちも40周年の記念モデルを出してきた。
El Primero 1969-2009 40th Anniversary : New vintage 1969
http://www.zenith-watches.com/pages_press/elprimero/
詳細画像はこちら、ただし、サイズが7MBもあるので注意のこと。
なんと当時のEl Primero復刻版である。
当時は、El Primeroはムーブメントの名称ではなく、Cal.3019PHCを搭載したクロノグラフの名称であった。
1969年オリジナル(上記写真)と比べると、スモールダイヤルのデザインが若干異なるが、当時のオリジナルでも、スモールダイヤル同士が一部重なったデザインのものもあったようなので、ほぼ当時のデザインに忠実と言っても良いだろう。
こちらも雰囲気を良く醸し出している。
世界限定500個とのことなので、手にすることはまず無理だろうが、現ZENITHにしては渋いモデルをだしてきたと評価しても良いかな。
ZENITHのEl Primeroと言えば、僕がまだ幼い頃、TVアニメで初めてストップウォッチ付腕時計(クロノグラフ)の存在を知った記念すべき時計である。もちろん、TVアニメに描かれていた時計がZENITHであることを知ったのは随分後になってからのことであるが、いずれにしても、今僕が時計に、しかも機械式時計やクロノグラフに興味を持ったキッカケになったのが、このTVアニメであり、ZENITHのEl Primeroだったのである。
TVアニメで描かれていたZENITH Chronograph。恐らく夕方の再放送枠だったと思うが、主人公の相棒が嵌めていたこの腕時計のインパクトは大きかった。
先日オーバーホールから戻ってきたマイ・エルプリメロ。
その後も順調に稼動しており、特に問題は生じていない。
ZENITH RAINBOW Chronograph。1994年に購入。
無骨な1969年モデルに比べると、やや華奢な感じがするモデルである。モデル名の"RAINBOW"とは、1934年に世界最大のヨットレースであるアメリカスカップの米国防衛艇のRAINBOW号に因んでのもの。
それにしても、OMEGAやZENITHが、限定モデルとは言え、60~70年代モデルを同時に復刻してきたのは興味深い。
最近の機械式時計は、奇抜なデザインや、高価格化を狙ったとしか思えないような無駄な機能が付加された複雑時計ばかりで面白くなかったのだが、メーカー側もそろそろこう言ったブランド戦略そのものの陰りを感じ始めてきたのかも知れない。
それとも、これもやはり”歴史”というブランド地位をより高くするための戦略なのかな。
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