BREITLING Navitimer Ref. 806
2週間の入院生活を終えて無事に我が家に戻ってきた。
BREITLING Navitimer Ref. 806
ダイヤルの焼けやインデックスの蛍光塗料の剥がれなど、見た目はかなりボロボロだけどVenus 178 movementのOHと竜頭調整、外装の超音波洗浄や回転ベゼルの調整、風防の磨きなどを経てすっかり綺麗になって帰ってきた。
ゼンマイも交換され、軽やかに竜頭を巻き上げると9時位置に小さく配置された秒針が静かに時を刻み始める。
耳に近づけると“チッ チッ チッ チッ チッ チッ”というロービートならではの少しゆっくりとした毎時18000振動のテンプと脱進機、ガンギ車が噛み合う作動音が聴こえてくる。
耐久性と安定した精度とのバランスから現在では毎時28800振動のハイビートが主流であるが、味わいと言う観点からは毎時18000振動やSpeedmasterに搭載されているCal.861の毎時21800振動クラスのロービートが心地良い。
現物のコンディションでは決して市場価値が高いとは言えないが、古き良き時代の名機としてまだまだ大事にしておきたいクロノグラフである。
我が家のクロノグラフ達
左からZenith Reinbow Chronograph El Primero、BREITLING Navitimer Ref. 806、OMEGA Speedmaster Professional Cal.861
Zenithは毎時36000振動の日付表示機能付き自動巻ハイビートクロノグラフ。
BREITLINGとOMEGAは日付表示機能も自動巻機構も持たない手巻きクロノグラフ。
ムーブメントのEl PrimeroとVenus 178はクロノグラフの作動にピラーホイールと言う手の込んだパーツが使われるが、OMEGAのレマニア製Cal.861はシンプルなカム式を採用。
いずれも内部ムーブメントは見えないがそれぞれに個性があり、その時代の名機と言われる代表的なクロノグラフムーブメント。
クロノグラフは時分秒のスモールダイヤルやプッシュボタンの配列がメカニカルで大好きなのだが、最近はすっかり機械式時計も高額になり過ぎてしまい、この3本は大事に使って行きたいと思っている。
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