幻のカヌー
2000年7月号の日経サイエンスに掲載されていた故ジョージ ダイソンによる初期のアリューシャンカヤックに関する記事。
これまでアリューシャンカヤック-ロシア語で言う「バイダルカ」-と言うと、2〜3人乗りの大きなボリュームで主に長距離航海用のスキンカヤックのイメージがあったが、本来のアリューシャンカヤックって、グリーンランドタイプと同じく、小型で俊敏な機動性に優れた狩猟用に特化した一人用カヤックだったことがわかる。
グリーンランド地方のイヌイットの狩猟スタイルと同じく、静かに海獣動物に忍び寄り銛で仕留める狩猟スタイル。
バイダルカに特徴である二股に別れたバウのデザインも、初期のアリューシャンカヤックはまるで近年のバルバスバウのように船首下部は水面下に潜り込むタイプだったよう。
ロシア人の進出により、所謂バイダルカのイメージに繋がる大型のカヤックが現れ、元々あった小型で俊敏な初期のアリューシャンカヤックの多くが姿を消したこともこの記事で初めて知った。
今まで、K1やカフナをアリューシャンタイプだと思っていたが、実は全くの別物であったのはちょっとショックだったけど、今日のカヤックのルーツが少なくとも9000年も前に遡る事に壮大なロマンを感じるのである。
カヤックって奥が深いのである。
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