CampではなくBivouacと言いたい...
最近のキャンプブーム、特に単独野営のソロキャンプブームは凄いなと思う。
元はこのブログでも何度か取り上げた某芸人さんのYouTube動画の人気沸騰がきっかけだと思うけど、最近のアウトドア雑誌もこれに便乗したような自称ソロキャンプ達人の焚火やブッシュクラフトの記事ばかりで流石に食傷気味...
https://www.bepal.net/know-how/camping/119377
ここまで来るとソロキャンプももはや"手段"ではなく"目的"となっており、その目的だって何となくその先にある"お金"の匂いがプンプンしていて胡散臭いこと然りである。
先の某芸人さんも、今じゃメディアに引っ張りだこでソロキャンプどころでは無いみたいだし...
自分の場合、キャンプを楽しむことが目的の場合も多々あるけど、特にソロの場合は専ら移動過程における野営手段の一つかなぁと思うのは先にも書いたとおりである。
そして、そんな時の一人で過ごす夜はやはりキャンプではなく、ビバークと言いたい。
ビバークと言うと、日本では緊急避難的な野営を指すようだが、広義には止む無く野外で寝る野宿全般を指すことのようで、これは1997年発行の"SEA KAYAKER'S HANDBOOK" - NORTHWEST PACIFIC EDITION - で著者の内田正洋氏も記している。
1997年発行のシーカヤックHow To本。
カヤックを始める少し前に買ったものだが、焚火や焚火ができない場合の調理道具や食事のこと、ゴミやローインパクトについても詳しく書いてあり、今の見栄えばかりを気にした雑誌や流行りのための焚火に無駄な木を切るような軽薄さは微塵も無い。
イラストもあの伊東孝志氏によるものだし、ジョン・ダウドの著書と同じくらいの教科書的存在。
自分も全くこれの受け売りであるが、漕ぎながら良さそうな場所を探して野営する場合や、予定外の場所で野営するような場合は敢えて"ビバーク"と言う用語を用いている。
これは10年以上前のカヌーライフ誌に掲載されていた1頁。
アルガフォレストの柴田丈広氏もエマージェンシー用にビバークサック(Bivy Sackとも)を愛用。
この時既に今のブッシュクラフター達が愛用するようなスカンジナビアンナイフとファイヤスターターを愛用している。
流石はノルウェー3,000km単独縦断を成し遂げた柴田氏。
内田氏や柴田氏のような大それた旅はできないけれど、移動のため単独でひっそりと夜を明かす場面ではやはりビバークと言いたい。
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