飽和潜水:知床観光船沈没事故に思う
先月23日に発生した北海道知床半島を巡る観光船の沈没事故。
14名の死亡と12名の行方不明者という惨事に。
行方不明者の捜索と併せ、水温3度という、カヤックだとフルドライスーツ着用が絶対条件と言われるほどの冷たい海の底、水深120mに沈んだ観光船の引き揚げ作業が急がれる中、各報道機関によって一気に世間に知れ渡った「飽和潜水」という特殊な潜水技術。
参考:
NHKニュース:知床 観光船沈没 無人潜水機で海底の船の調査始まる
HTB北海道ニュース:知床・観光船沈没事故 捜索のカギを握る「飽和潜水」とは? 深海での作業を可能に…
海上保安庁が誇る特殊救難隊でも対応できない大深度での作業に必要な技術で、国内では主にJAMSTECや海上自衛隊がこの飽和潜水技術を始めとする大深度作業への技術開発に力を入れているが、今回の事故では海上保安庁は民間企業である「日本サルヴェージ」と契約したとのこと。
民間企業を採用した理由は色々考えられるが、いずれにしても冷たく過酷な海底に沈む観光船の引き揚げに尽力して頂きたい。
話は変わって...
自分がこの「飽和潜水」という言葉を最初に知ったのは、昭和59年(1984年)のとある時計雑誌の記事がきっかけ。
そこには、この特殊な潜水の際に不可欠となる内圧上昇に対応した飽和潜水用時計が、当時10代を中心にブームだったカラフルな文字盤に黒のラバーベルトが代表的な”なんちゃって”ダイバーズとは一線を画する強烈なストーリー性が強く印象に残り、その後社会人となってお金を貯めて買ったのが今も愛用するRolex Sea-Dweller 4000である。
なので、このBlogでも時計に関係する話題として飽和潜水のニュースを取り上げたりしている。
結局、スクーバダイビングには一時ハマったものの、職業ダイバーは勿論、飽和潜水など無縁の世界で終わったけれど、この時計を見るたびに過酷な海底作業に挑む潜水士やその為に必要不可欠な特殊な時計開発に携わる各メーカー技師達の思いが伝わってくる。
ただの薀蓄と自己満足にしかならないのだけど、こういうストーリー性こそが自分が身につけ使う道具には必要なのである。
因みに、この時計雑誌にはもう一つ別の記事があって、これも今所有しているもう一つ別の最初の機械式クロノグラフを手に入れるキッカケとなったもの。
そう言う意味では機械式時計にハマるきっかけとなったのがこの雑誌なのであった。
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コメント
まだ全容解明にはほど遠い悲しい事件ですが、それ以上に後段の話題に興味を感じました。そういうことだったんですね。
それにしても1984年の雑誌をお持ちだとは・・物持ちのよさに感心いたします。
84年って、浪人後に大学に入学した年だなあ・・昭和は遠くなりにけり。
投稿: someno | 2022/05/21 11:06
Someno様
コメントありがとうございます。
興味を感じて頂きありがとうございます。
そうなんですよ。なんだかんだ言っても、この頃に興味を持ったり趣味にしていたものが今でも一番愛着が湧くものになっていますね。
カヤックにしても、この頃やってたディンギーや船の勉強がベースになってます。
昭和の時代が懐かしいです。
投稿: H.Yoshida | 2022/05/22 22:30