« '80年代へのオマージュ | トップページ | 横瀬島往復 »

2022/06/17

C.O.S.C.とは言うものの…

時を生み出す心臓部。

2009年に5年の歳月を掛けて開発され、コラム(ピラー)ホイールに垂直クラッチ、70時間のパワーリザーブにどの時間帯でも変更可能な日付変更機能などクロノグラフとしては最新の技術満載らしいけど、ムーブメントの最も心臓部分に当たる調速機を見てみると...

8c4e58e2f2234eb5ace259b53c54840b

  • 両持ちでなく片持ちのテンプブリッジだったり、
  • ブレゲ式巻上げヘアスプリングではなくただの平ヒゲゼンマイ(ヘアスプリング)だったり、
  • 慣性モーメントを変化させるフリースプラング式のテンワではなく旧式の緩急芯式調速機構だったり、

正直なところ、30年以上前に開発され、自分のSea-Dwellerにも搭載されているR社のCal.3135でさえ採用されている調速機構と較べると思わず“うーん???”と唸ってしまう微妙な中身。

折角サファイアクリスタルの裏蓋にして中のムーブメントを見れるようにしたのに、ここの部分への拘りが感じられないのはチョット残念。

まぁ普段見れない部分、特に1秒間に4回健気に往復運動しているテンプの動きを見るだけでも良しとしないといけないのだが、国内販売価格を考えるともうちょい拘りある機構の採用若しくは古くても精度への拘りが感じられる仕上げにして欲しかった。

まぁ一応C.O.S.C.:The Contrôle Officiel Suisse des Chronomètreの認定クロノメーターらしいので精度は充分出ているのだけど、何かね、こう汎用ムーブメントとの差別化が感じられないと言うか...

物は良いのだけど、アピールの仕方やメーカーとしての姿勢、方向性がチョットイマイチかなぁと...

繰り返すが物は決して悪くない...

足元の精度では平均+1s/dと直近1ヶ月のSea-Dwellerの+1.5s/dよりも良い位。(でも30年前の機械が未だに+1.5s/dってある意味凄い!)

しかも最近のSea-DwellerはChoronomatが来て以来少しヘソを曲げているのかやや進みがちに。

恐らく手首への装着からデスクトップに置かれることが多くなったことで姿勢差で精度が落ちているのだろうが、何だか後から来た新参者にヤキモチを妬いて拗ねているかのようで何とも微笑ましい。ただの機械なのにこう言う人間味が感じられるところも機械式腕時計の良いところだったりする。

そう言う訳で実用上は全く問題無く、結局はどっちも気に入っているだけの話なのだが、メーカーの謳い文句を目にするたびに素直に喜べない自分が居るのであった。

Acafc4500f2642e5b957e55e97a3c159

ChoronomatとSea-Dweller。30年近い世代の違いを感じるが、Sea-Dwellerも決して負けてはいないのだ。

タイプは違うがどちらもお気に入り。

 

 



|

« '80年代へのオマージュ | トップページ | 横瀬島往復 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« '80年代へのオマージュ | トップページ | 横瀬島往復 »