2024/08/12

日差+1秒

昨年5月にOHから戻ったSea-Dweller 16600。

1年ほど使っていて全体的に若干遅れ気味、と言っても1日約-1〜-2秒程度で、且つ、日々の振れ幅:偏差(±)は殆ど見られないほど精度は絶好調なのだが、如何せん遅れ気味となると時間合わせの際に分針を動かさなければいけないのが面倒で、2年間の保証期間があるうちに若干プラス方向(プラスだと秒針を少し停止させるだけでセットできるので楽)となるよう時間調整をサービスセンターに依頼。

C2fa318e6a094ddbb748d715b0d30e63

ただ、丸の内にあった東京サービスセンターは昨年6月末でCloseとなっているので、今回は某デパートの正規販売店内に併設されたサービスセンターへ持ち込み。

受付時、機械による簡易検査で2姿勢ながら平置き:+1.5s/d, 縦置き:-1.3s/dで、両方で平均すると+0.2s/dだったため、こちらが何度も”実際に着用した状態で-1〜-2秒程度遅れ気味となるためにプラス方向へ時間調整をお願いしたい”ことを伝えても、応対した若い担当者は中々承知してくれず、最後は渋々応じるといった感じの対応には正直閉口した。

ゼンマイの巻き上げ不足で遅れることがある、1日何時間程度腕につけていたのか?デスクワークが多いのでは?など、全くこちらが機械式時計のことを知らない素人のような扱いをされてしまい、一体自分は何年この時計と付き合ってきているのか教えてやりたくなったほど。

サービスセンターとは言え、すぐ横の店舗には、今も店頭で並んでいる恐らく転売屋も大勢いるであろう、一見お金持ち風の客が、在庫があるかどうかも分からない人気モデルの問い合わせばかりで困り顔の店員の風景がチラリと見える。

そんな人たちの相手ばかりしていると、30年以上も前のまだ安かった頃に頑張って手に入れたような自分も彼らと同類のように思われてしまうのだろうか。

昔はそれなりに高額ではあったが、金や宝石などを使っていないステンレススチールモデルなら普通の労働者でも頑張れば手に入る部類の、所謂頑丈で実用一点張りな時計だったのだけど、何なんだろうね、今の異常な人気高騰ぶりは...

で、約3週間の入院期間を経て戻ってきた16600は、現在4日ほど経過しているが、日差+1秒以内という完璧な状態。

30年以上も前の古いモデルにも関わらず、未だこの精度が出せるのは流石、実用性第一を信条とするメーカーの技術力の証。

”労働者の時計”は伊達ではないのである。

 

 

| | コメント (0)

2024/05/21

またしばらく入院

今回は調子が悪くなった訳ではなく、2年毎のメーカー防水テストが目的。

Img_6241

これを受けないと何かあった時にギャランティ対象にならないのよ...

久々に嵌めたSea-Dwellerは、長年使っていただけあって、やはりコレはこれでシックリくる...





| | コメント (0)

2023/09/07

Bioceramic Scuba Fifty Fathoms

Blancpain Fifty FathomsをオマージュしたSwatchの新しいコラボレーションウォッチ。

Bioceramic Scuba Fifty Fathoms

高級腕時計メーカーであるブランパン(Blancpain)の名を冠したダイバーズモデルで、しかも5大洋をそれぞれモチーフとした5つのコレクション。

しかも非限定。

以前に発売され、今も継続販売されているMoonswatchも大きな話題を呼んだが、こちらはクォーツムーブメントだったのであまり興味が無かった。

しかし、今回のFifty Fathomsはバッテリーが不要な機械式。

しかも、19石, 耐磁性ヘアスプリング, 90時間のパワーリザーブ, 毎時21,800振動の自動巻という価格を考えると中々のメカニズム。

特にブルーを基調としたAtrantic Ocean (大西洋)モデルなどは、本家のFifty Fathomsを彷彿とさせるデザインで、久しぶりに欲しいと思える時計に出会った気がする。

価格はMoonswatchより高い¥60,500-。

これだったら、一つ買ってみようかなと思う今日この頃。

 

 

 

| | コメント (0)

2023/06/10

Patek Philippe Watch Art Grand Exhibition in Tokyo

実はあんまり期待して無かったけど、行ってみたら凄かった。

Patek Philippe Watch Art Grand Exhibition in Tokyo

機械式の、特に超絶複雑時計-Grand Complication-に興味がある人は是非行って見てみることをお勧めする。

自分のような庶民には到底手が届く訳もない世界だけど、こんなのを見たら、巷で転売ヤーが行列を作って買い漁っているような人気の機械式時計など唯の”労働者の時計”でしかないことが良く判る。(自分は昔から”労働者の時計”でしかないと思ってたけど...)

Img_5735

Img_5724
英国ビクトリア女王が所有されていたとされる懐中時計。

Img_5725

Img_5726
様々なムーブメントがディスプレイされていて表と裏からじっくり観察できる。
比重を重視した22KGold製の自動巻ローターは動きが非常に滑らか。
自分のChronomat B01のローターの動きなど足元にも及ばない...

本国のみならず、日本人技術者のデモもあり、質問にも答えてくれて色々参考になることも多かった。

圧巻は、1989年発表の創業150年記念モデルCalibre89や2014年発表の175周年モデル GrandMaster.chaimなどのSuper Complication model。

GrandMaster.chaim

帰りにBook Storeで英語版のGrandMaster.chaimの解説本を購入したのは言うまでもない。

Img_5736
豪勢なハードカバーに収められた重厚感漂うビロード張りの表紙。

Img_5738
中身は当然全て英語...

世の中、こう言うのを手に入れることができる高貴な人がいるんだなと妙に実感した1日であった。

入場自体は無料だからもう一回くらい行ってもいいかな。

 

 

 

 

| | コメント (0)

2023/05/09

OH完了

大型連休の合間に作業終了の連絡があったのだが、あいにくタイミングが合わず漸く受け取りに。

13abd9696be54fdb8393b7fe332ee479
最後の記念に...

ここもあと二ヶ月弱でClose。残念である。

 

3月末に持ち込んで一ヶ月ちょっと。

郵送による見積もりから承諾の返信、電話での確認までで10日ちょっと掛かっているから、実質の作業は僅か2週間ちょっと。

事前に作業開始から1〜2ヶ月掛かると言われていたけど、かなり早く仕上がったことになる。

点検とタイミング調整だけで一ヶ月以上も掛かった上に、仕上がり予定日を過ぎても連絡ひとつしてこない某メーカーのサービスセンターとは雲泥の差である。

 

0e46271db8b84bb39b178bd4307bf13f
返却時に収納されていたレザー製の時計ケース。
今までのようなビニール製ではなく、内側にクッション性に優れたスエード調の生地が貼られた中々豪華な収納ケース。

これだけでも結構良い値がしそうだが、OH代金を考えるとこれ位サービスしてもらってもバチは当たるまい、と思ってしまう。

交換されたサファイアクリスタルの風防にはちゃんと6時位置に王冠の透かしマークが入った新しいタイプ

精度チェックはこれからだけど、これでまた10年以上は安心して使い続けられることに素直に感激。

強盗に狙われたり、転売屋が毎日正規店に通ったりと、金目当てな話題ばかりで不幸なメーカーだが、やっぱり大したメーカーだと思った。

 

 

 

 

| | コメント (0)

2023/04/08

見積もり到着

”言葉が出ない”とは、まさにこのことを言うのか...

Img_5680

価格高騰の流れはOHにも...

 

 

 

| | コメント (0)

2023/04/01

Go to 丸の内

前回のオーバーホールは直接東陽町へ郵送で送ったから、ここに来たのはそれよりも前のブレスレットを交換しにきた時になるのかな。

かれこれ14年ぶり...

歩度調整

ブレスレット交換

Img_5662

今回は特にトラブルが発生した訳では無いのだが、前回のオーバーホールから10年経過しているし、購入から丁度30年経ったので今のうちにメンテナンスして大事にしようと思ったから。

Img_5663

以前はその場で裏蓋を開けて内部を点検してくれたりしたのだが、今回は受付だけしてその後東陽町に送られ、そこから郵送で見積もりが送られ、問題なければサインして返送、そこからの作業開始となる模様。

なので、滞在時間僅か10分足らず...

でも、ここ丸の内は6月末で営業終了になるとのことで、最後にここに来れて良かった。

スタッフの応対は流石だし、東陽町は郵送のみなので、オーバーホールが間に合えば、出来上がった時もここに取りに来ることにしよう。

 

この時計を買おうと思うキッカケになった30年以上も前の雑誌。

最新のCal.3235やDeep Seaのような防水性能は無いが、軽快な39.5mm径でこの防水性能。

3pu3daw4recyvfy53s8tjq

Img_5665

これ以上何を望むというのか...

 

 

 

| | コメント (4)

2023/03/27

Cal.9SC5

遂に出ました。

GS初のメカニカルクロノグラフ。

GRAND SEIKO TENTAGRAPH

これまでGSのクロノグラフと言うとスプリングドライブで文字盤のインダイアルデザインもイマイチだったが、今回のは完全なメカニカルクロノグラフでオーソドックスな横三つ目のインダイアルデザイン。

DaytonaのCal.413xと違い、小秒針を3時の位置(9時位置で無いのは少し残念)に配置し、左右非対称としたことで、Daytonaのような正面から見てクロノグラフ用のセンター秒針と3時,9時の積算計が作り出すあの大嫌いな漢字の”山”状態になっていないのが良い。

ムーブメントの9SC5もCal.413xに負けず劣らずの両持ちテンプ受けに巻上げヒゲゼンマイのフリースプラング方式。独自のエスケープメントとツインバレルによりエルプリメロと同じ10振動のハイビートムーブメントながら約72時間のパワーリザーブ。

チタンケースは賛否分かれそうだけど、ようやく世界の第一級品と肩を並べる機械式クロノグラフが登場した。

文字盤も、インダイアルの配置やデザインだけでなく、全てのアワーマーカーに夜光塗料が塗布されていているなど、視認性が決して良く無い自動巻きDaytonaのデザインと比べても大変好ましい。強いて言えば、より視認性を高めるためにもマットブラックがあれば尚良いかなと言うところ。

ただ、日本人としては大変嬉しい限りだけど、価格も超一級。

ステンレススチールの新型Daytonaが買えてしまう価格である。

ため息しか出ないな...

 

 

 

 

| | コメント (0)

誕生60周年

誕生60周年だとか...

New Cosmograph Daytona

 

外装はあまり変わった感じがしないが、ムーブメントは新しいエスケープメントや耐震装置が装備されてCal.4131となった。

ただ元々のCal.4130同様、6時位置にある小秒針や若干12時方向にオフセットされた3時と9時位置のクロノグラフ用30分積算計と12時間積算計の位置関係がどうにも好きになれない。

やっぱり小秒針は9時位置にあるのが一番バランスが良いと思う。

 

その他、特筆すべきはPt950ケースモデルに初のTransparent casebackが採用され、透明の裏蓋から18ct Goldの自動巻きローターを搭載したCal.4131を見ることができる。

個人的にはゴールドモデルなど、ステンレススチール以外の貴金属ケースは柔らかいし、金色が派手で決して好きでは無いのだが、Ptモデルなら見た目はスチールと変わらないし、ケース強度もかなり硬い素材なので、お金さえあればPtモデルは気になる存在。

 

ただスチールモデルでも170万円以上の高値だし、Ptなどは夢のまた夢である。

 

かつては労働者の時計とも呼ばれていた実用重視のメーカーだったが、もはや労働者層には到底手が届かない高嶺の花になってしまった。

 

残念。

 

 

 

 

 

 

| | コメント (0)

2023/03/08

歩度調整

入院から一ヶ月。

漸く退院。

5710fd2854bf4b2f9ba129bae33ecdbc

特に故障した訳では無いのだが、昨年秋頃から少しづつ遅れ気味になったことで念の為ムーブメント内部の点検と歩度調整を実施。

若干プラスに調整されて戻ってきた。

さて実際に腕につけてみて精度がどう変わるか楽しみである。

5c016eab2a104484a446b188ecb71416

久しぶりに一ヶ月程腕に装着していたSea-Dweller 16600。

シンプルなデザインであるが、一番使いやすい時計である。

かれこれ30年になるが精度と防水性は今でも健在。

1185f8ad0d0c49238eaf413dde777b26

GINZAのシンボル。

この雰囲気だけは残して貰いたいものだ。











| | コメント (0)

より以前の記事一覧